東トルキスタン内のインターネットサイトや学生たちによりデモの呼びかけが行われ、7月5日午後3時、新疆ウイグル自治区の中国共産党本部の前にあるウルムチ市の人民広場に多くのウイグル人が集まりました。
証言によれば「中国の一国民として」政府に求めるために参加した人たちや中国の国旗を掲げる人もいて、平和的なデモを想定してウイグル人たちは集まっていました。
午後5時、警官がデモ参加者を拘束しはじめたためにデモ隊は人民広場から離れ、デモの参加者を増やしながらウルムチ市の南側で構えていた治安部隊と衝突。
午後8時には警察は武力行使を一段と強化し、たくさんの人が銃で撃たれ殺されました。銃声は7月6日の早朝まで続いたと言われています。
7月5日の夜から中国政府は情報規制を実施し、ウイグル地域のインターネットへのアクセスを遮断し、また中国国内ではウルムチの状況を報道することも規制します。海外のジャーナリストも例外ではなく、7月10日にはテレビ東京の取材陣も連行されています。
海外中国人のニュースサイト博訊網が中国の関係機関から入手した情報によると、武装警察隊は短期間でウイグル人を無差別に一斉射殺し、軍のトラックを使用し死体を運び出し現場を水で洗ってきれいに片づけ、短い時間に1500人を超えるウイグル人が犠牲になり、そして行方不明になりました。
7月7日から、漢人が刃物や鉄パイプなど手にウイグル人への報復をはじめます。ここでも警察は漢人とウイグル人を同じように対応しない状況があり、治安部隊の目の前で暴徒化した漢人がウイグル人を暴行することもありました。
この虐殺事件を受けて、世界ウイグル会議と世界中のウイグル人組織や人権団体が中国政府に対して抗議するとともに、多くのメディアで真実を訴えました。それに対して、中国政府はウルムチの抗議行動を「殴打、破壊、略奪、放火」を伴う「重大な暴力犯罪」と決め付け、国内外の勢力によって組織化されたものだとして虐殺の正当性を世界に伝えます。
「ウルムチ暴力事件とラビア・カーディル」と題した世界ウイグル会議のメンバーがテロリストであるという一方的なプロパガンダのDVDを作成し日本のNHKに送付するようなことも行っていて、その一部はNHKで放送されました。